夏の暑い夜

こんばんは、今日は元気がありません。

昨夜、じいちゃんが亡くなりました。毎日のように帰宅途中、会いに行っていました。心の準備をする時間は十分すぎるくらいあって、伝えたいことも本人に何度も伝えてきたので、この時が来たんだな、と静かに受け入れるだけでした。それと同時に、4人のじいちゃんばあちゃんを支えて来た母への おつかれさま と言う気持ち、母っちゃすごいな、と言うなんとも言葉にできない 母の存在の大きさ、強さを改めて感じたのでした。


今回旅立ったじいちゃんは、極楽主義というか快楽主義というか、結構派手でして、お酒は水のように飲み、24金ネックレスとブレスレット、ダイヤのごつい指輪、小指だけ伸ばした爪に、長い眉毛、サラシを巻いただけの上半身にステテコ、下駄。趣味は盆栽と石という人でした。高身長細身かつ結構な男前で、入院しては看護師さんたちにキャーキャー言われてました。


お金の使い方も華やかな人だったので、魚屋に行けばカツオ一匹買いはいつものこと。何を買っていいか迷う時はとりあえず一番高いやつ。そんな安いやつは俺には似合わねぇ、とかよく言ってた。お寿司の出前の注文は 一番高い桶、雲丹だけの桶頼んでくれたり。そう言った意味で、良い思いたくさんさせてもらいました。


自分では冷静だと思っていても、やっぱり人 ひとりの死はそれなりのダメージをもたらすね。例え、魂レベルで考えれば今世での役目を〜とか、すべては完璧のタイミングで〜とか、そういった事象を知っていたとしても。もう二度と、声を聞けないと思うとさみしい。

今朝は少しだけ出勤しましたが、やはり元気でいてしまうね。私のボスはこう言ったの。仕事は逃げ場じゃないよ。ここにいるとついいつもの自分でいてしまうだろう。こう言う時は、その場に身を置いて、その場で何を感じるか、考えるか、それが人を成長させる。心配せずに、家族とともに過ごしなさい、と。


朝はいたって普通だと思っていたけれど、午後がくんと落ちまして。気を張っていたのか、ただ単に暑さに負けているのか、はたまたそう言う時期なのか。


 これは最後、じいちゃんに会いにいった日の帰り道。

母とじいちゃんが書き溜めた俳句や詩を見ていたの。初恋のこととか、旧友のこと、へぇこんなこと思ってたのか〜意外と繊細だったのかもなぁ〜と思っていたら、最後に



いつまでもあると思うな、親と金。



ねぇ、狙ったでしょ。この日が来るのわかってて書いたでしょ。ゲラゲラ笑ったのも見てたんでしょ。もう、ほんと最後まで快楽に生きる人だわ。

思い出したら元気出てきた。胸に刻んでおくよ、いつまでもあると思うな、親と金。

美しくあることは、女の責務。

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